優れたアンケートや口コミは結果が具体的に企業の業務改善に繋がります。
回答結果を5段階で顧客に評価して頂き8割が大変良いと回答したとしても、企業の業務や商品の品質改善に繋がらなければ意味がないのです。
今回は回答結果を活かす『アンケート6つのキーワード』についてお話し致します。
回答結果を活かす
企業が提供するサービス•商品の顧客満足度を計るために必要なのがアンケートです。
全ての業界に通用する顧客の声を活かす6つのキーワードは以下の通りになります。
- ここ1年で弊社と比較検討したサービス(商品、企業)はありますか。
- このサービス(商品)を選ぶ決め手は何でしたか?
- (他社の提供する類似サービス•商品と比較して)このサービス(商品)の優れている点を次の中からお選び下さい。
- サービス(商品)の満足度はいかがでしょうか?
- こちらのサービス(商品)を他の方にお勧めしたいと思いますか。
- 今後弊社の提供する別のサービスに興味はありますか。
これらのキーワードは順番を変えても構いませんし、企業の業種に応じて言い回しや質問内容を変えても構いません。
質問の主旨がずれていなければ良いのです。
お客様アンケートを実施しても満足のいく回答を得られない、潜在顧客を発掘出来ない理由は、作成したアンケートが6つのキーワードの主旨と活用法から外れているからです。
6つのキーワードをお客様アンケートにどの様に活かせば良いのでしょうか。
6つのキーワードが解き明かす顧客心理
回答結果を企業の業績に直結させる6つのキーワードはお客様の問題解決にも繋がります。
その理由を分析してみましょう。
1:ここ1年で弊社と比較検討したサービス(商品、企業)はありますか。
お客様はサービスを利用する、商品を購入する前に綿密なリサーチをしています。ある程度候補を絞った後、最終判断を下す意味で現物を確認する為に来店しているのです。
最終的にお客様がサービスを利用した、商品を購入してくれた、もしくは見積もりだけでも取ってくれた場合は、企業はお客様に問わなくてはいけません。
売り手である私たちは『お客様が商品購入(サービス利用)にあたり妨げとなっているもの』をこの質問から探る必要があります。
パソコンを代替しないお客様にとって代替の妨げになる要因は、予算に見合う機能がない事でしょう。不動産のリノベーションですとお客様のイメージに添う家が予算範囲内で完成するかどうかが『妨げ』となります。
2:このサービス(商品)を選ぶ決め手となったのは何ですか
この質問はお客様にとって答えやすいが故に重要なものです。
お客様にとってサービスを利用する、商品を購入する行為そのものが『迷い』が消えた理由です。2番目の質問は3番目の質問に繋がる重要な回答となります。
3:(他社の提供する類似のサービス、商品と比較して)このサービス(商品)の優れている点を具体的に挙げてください。
3番目の質問は6つのキーワードの中で一番掘り下げてお客様に問う必要があります。
2番目の『決め手』の回答が『直感』や『家族の意見』であったお客様でも、3番目の回答では、具体的に企業が提供するサービスもしくは商品のどの部分が気に入って購入もしくは利用するに至ったのか、回答してくれるでしょう。
4:商品(サービス)の満足度はいかがでしたでしょうか
お客様は企業のサービス(商品)の利用、購入にあたり、2~3社別の会社と比較検討しています。
同業他社と比べお客様が満足しているか回答してもらう事も大事です。
保険や工務店などでは『弊社サービスを今後ご更新頂ける可能性はございますでしょうか。』という一文を年度末の顧客様向けアンケートに組み込むのも一案です。
5:こちらのサービス(商品)を他の方にお勧めしたいと思いますか。
5番目の質問は企業が考える以上に意味があります。
心理学やマーティングリサーチでは『自分が良いと思った事やモノを他人に勧める』ことが立証されてます。
口コミで行列の出来る店があるのはそのためです。
潜在顧客を発掘し、新たなリピーターを作ることで、口コミで企業の提供するサービスや商品の良さを伝えて貰う事は、企業の『第二のバイヤー』を作ることになるのです。
6:今後弊社の提供する別のサービスに興味はありますか
6番目の質問は、商品購入もしくは利用したサービスの他に、企業が提供する別のサービスを通して企業や関連会社の魅力を知ってもらう事にあります。
中小企業であれば地域に有利に働くので地域密着型の割引サービスを特典に組み込むことも可能です。
アンケート最後尾に『弊社からメールでご案内を差し上げてもよろしいでしょうか』と追加しメールもしくは企業SNS登録者に抽選で企業関連会社の品物や地域物産品を贈るのも戦略の1つです。
アンケート回答結果から見えるお客様の本音
ここまでは回答結果を活かす為のアンケート6つのキーワードとその活用法について解説させて頂きました。
良い回答が得られても『お客様があと一歩で商品購入(サービス利用)に至らない』『品質の良さは伝わっているはずなのに交渉がまとまらない』という事は往々にしてあるでしょう。
それはお客様の『本音』に辿りつけないからです。
実は回答結果が会社の業績に繋げる6つのキーワードが導き出すのは『お客様の3つの本音』なのです。
6つのキーワードが導く3つの本音
回答結果を企業の業績に結びつける6つのキーワードが導く3つのお客様の本音は以下の3つです。
- 予算(金銭問題)
- 距離(遠い、手間暇をかけてどこかにわざわざ行くなど)
- 居心地の良さ、悪さ、利便性
パソコンやスマホを代替えしないオーナーがいるとすれば、最新鋭のパソコンやスマホにそれ程魅力を感じない(利便性)事と、本体価格が高すぎる(予算)という2つの要因が挙げられます。
僻地に行く旅行プランで人が集まらないのは、莫大な旅行費を費やして(予算)遠くまで(距離)グループ旅行をしようという人が少ないからでしょう。
電気自動車が日本で普及しないのは、お客様の3つの本音をくみ取っていないからです。
- 400万円と高級車並の本体価格(予算)
- ドライバーにとってまだまだ不経済(距離)
- 充電ステーションが少なく、デザインも限られている(利便性、居心地など)
これらの不利な点を逆転させる為には営業マンもお客様の本音に寄り添い、売り込み方を考え直さなくてはいけません。
例えば電気自動車の場合ですと、日本にはまだまだガソリン車やハイブリット車オーナーが多いので、この様に対応してお客様の本音に寄り添う必要があります。
日本は車の利便性やデザインにもこだわりを持つ顧客は多くいます。中国の様に国策で40万の軽自動車の様なデザインの電気自動車を量産しても売れるお国柄でない事も念頭の置かなくてはいけません。
- 市場価格よりかなり高くなります、ですが(企業ならではの絶大なメリットを伝える)
- 今お乗りの車に比べて乗り心地やデザインは変わります、ですが燃費や維持費は現在の車の5分の1になります。
これらの文例の様に、今持っているモノ、利用しているコト(サービス)に比べ、これから提供しようとする事の魅力がお客様にどれだけ寄り添っているかをお客様目線で伝える事が大事なのです。
お客様目線で、企業の長所を伝えアピールする事は案外難しく、ともすれば独りよがりになりがちです。それは何故でしょうか。
第三者の視線にたち、回答結果を活かす
私たちが既に獲得している顧客は言ってみれば『ファン』です。
企業の経営が軌道にのり安定し、顧客がつく事で、会社が疎かにしてしまう事が第三者の視点に立ってものを見る姿勢です。
中小企業は意識しない内に身内優先主義に陥りやすく、耳に痛い意見を切り捨てがちです。
アンケートの回答結果=クレームと捉え、無視する企業はリスクを取って成長する企業とは言えないのではないでしょうか。
お客様アンケートを活かす6つのキーワードのまとめ
お客様アンケートを活かす6つのキーワードと活用法、キーワードから見えるお客様の本音について解説させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
お客様アンケートの回答結果は時に企業にとって耳の痛い話になるでしょう。
企業の最大の敵はお客様の無関心です。
お客様が何も言わずに去る事ほど恐ろしいものはありません。
回答結果が得られるのは、お客様がある程度は企業に期待してくれる証拠なのです。
私たちがお客様に出来る事は以下の6つです。
- お客様が購入(利用)にあたり比較検討した競合他社はあったかお客様の購入(サービス利用)の妨げになる要因を探り、取り除く為に質問します。
- このサービス(商品)を選ぶ決定打となったのは何か
購入動機を知る事で『妨げ』を振り払った要因を突き止め、次の商品開発に活かします。 - 競合他社の類似品と比べ、この商品の優れている点を具体的の挙げてください。
6つの質問の中で一番重要です。回答結果の集積統計に力を入れます。 - 商品の満足度はいかがでしたでしょうか
商品継続購入見込みのある顧客になるかどうかを見極める重要な質問です。 - この商品を他の人に勧めようと思いますか
実際に勧めた人の場合、勧めた人が会社のセカンドバイヤーとなります。
勧められる顧客の発掘が出来る質問です。 - 今後弊社が提供する別のサービス(商品)に興味はありますか。
商品を買ってもらう、サービスを利用して貰うだけに留まらず、企業の関連会社、グループ会社、地域情報を知ってもらう良い機会です。活用しない手はありません。
6つの回答結果が導き出すのはお客様の商品購入、サービス利用の妨げとなる3つの本音です。
3つとは以下の理由になります。
- 予算
- 距離
- 居心地、利便性
お客様が何故モノを買わないのか、サービスを利用しないのかそれにはシンプルかつ明解な3つの理由がありますが、大半のお客様は3つの本音を明確に表に出しません。
それをお客様アンケートの実施や営業部員の調査により引き出す事が私たちがお客様に出来る事なのです。
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