あなたは顧客のことをどのくらい知っているでしょうか。
顧客を満足させる良い製品を開発するためには、まず顧客の頭の中を隅から隅まで知ることが必要です。
そこで今回の記事では、顧客の頭の中を知ってニーズや欲求を知るための「エンパシーマップ」の作り方について紹介します。
これによって顧客の考えや感情を知ることができ、本当に必要な最高の製品はどのようなものかを明確化することができるでしょう。
新しい製品やサービスを生み出すことに苦しんでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
製品開発をどこから始めるべきか
顧客が実際に購入する製品を作成するためには、顧客のことを詳しく知るのが必要不可欠です。
新製品の開発をするということは、製品そのものから始まるのではなく顧客から考えて開発をすることになります。
作成するコンテンツ(ブログ・ Podcast・ YouTubeなど)は すべて、ユーザーを惹きつけることに役立ちます。
ひきつけたユーザーたちが成長することによって、私たちは彼らのニーズ・欲求・希望・恐れを学ぶことができるでしょう。
そういった情報を手にすることによって、顧客の世界観がどういったものであるのかを明確化することができるのです。
そのため作成したコンテンツで世界観を明確化することで、ようやく私たちは顧客が購入したい製品というのを開発し販売することができます。
顧客の世界観を明確化し共感することによって、売れる製品というのを作ることが可能になるのです。
そのため製品を作るにあたっては、共感するということが、一つの目標になります。
共感とは何か
共感は、2つの部分で構成されています。
- 他人の感情、思考、または態度との知的識別
- それらの感情、思考、または態度の代償的な経験
上記の2つは限りなく等しいものですが、共感は同情ではないことを覚えておきましょう。
ニューヨーク市立大学大学院センターの哲学教授であるジェシー・プリンツは、共感について次のように述べています。
- 共感は他人の立場になって自分のことのように感じることである、震災で被災者を支援するために身銭を切って看護する看護師や泣いている別の幼児に毛布を差し出す幼児が良い例だ。
「共感」という言葉は、生まれてからまだ100年ほどしか経過していません。
しかし広告やマーケティングの世界では、共感という感情は非常に重要であり、詳しく知っておかなければいけないでしょう。
共感という感情をコンテンツや広告に上手く挿入することができる人は、何も宣伝していないように見えながらも、他のどんな人よりも効果的に宣伝を行うことができているのです。
広告主は効果的に共感をコンテンツや広告に使うべし
今まで見てきたコンテンツや広告に、深く共感したことはないでしょうか。笑ったり泣いたりするCMは、視聴者の心に触れることができる効果的な広告です。
世界広告研究センターによる広範な調査と分析によると、感情的な広告は19パーセントで情報的なものを上回る結果が出ています。
唯一の問題は、共感が効果的なものであることが分かったとしても、ビジネスをしている人はほとんどの場合で、顧客の思考、感情、態度を体験する時間や能力を持っていないということです。
そこで顧客の思考、感情、態度を別の方法で体験する方法を学ばなければなりません。
そこで役立つのが「エンパシーマップ」です。
エンパシーマップとは
エンパシーマップは、ユーザーと共感するという試みで、ウェブデザインのユーザーエクスペリエンスの世界から生み出されたものです。
共感マップは色々な形やサイズなどがありますが、それぞれ共通する基本的な要素があります。
- 考える
- 見る
- する
- 感じる
この他に「痛み」や「利益」というのを付け加えても良いでしょう。
エンパシーマップを実際に始めるには、紙を用意して人間の絵を中心に書き、上記の4つを周りに書き出してください。
エンパシーマップのやり方
エンパシーアップを試すのに必要不可欠な人は、以下の通りです。
- あなた
- ステークホルダー
- カスタマーサポート
- ベンダー
- 製品開発者
- 営業担当者
- コピーライター
そして、エンパシーマップを作成するのに必要なアイテムは以下のものになります。
- 大きな紙
- カラー付箋
- マーカー
- ホワイトボード
- ペルソナ
- 世界観の説明
- ユーザーインタビューのデータ
- お客様の声
- ウェブ解析のデータ
- SNSの投稿
- マーケティングストーリー
準備ができたら、以下のような質問に対して、用意した紙の上に回答を書いてみましょう。
- 顧客は自分の恐れや希望についてどのように考えているのか?
- 他の人が製品を使用しているとき、顧客は何を聞いたか?
- 顧客があなたの製品を使っているとき、何を見ているのか?環境とは何か?
- 製品を使用しているとき、何を言ったり、感じたりしているのでしょうか?
- 製品を使用しているとき、どのような痛みを感じているのでしょうか?
- それはポジティブな体験なのか、それとも苦痛な体験なのか?
- 顧客の世界では、典型的な一日はどのようなものか?
- 外部の情報源からあなたの会社について肯定的なフィードバックを聞いていますか?
- 製品を使うことで何を得たいと思っているのでしょうか?
- 顧客は、引用や定義する言葉を繰り返していますか?
こういった質問に答えながら、顧客のニーズや考えをメモして、それぞれ適切な上記で紹介した4つの要素に振り分けましょう。
エンパシーマップをまとめる
上記のセッションを行い、その結果をチームで共有してみましょう。
新しいニーズや行動を特定できるのではないでしょうか。もしくは新鮮な洞察をすることができるかもしれません。
終わったら結論をまとめましょう。
あなたが学んだことについての要約と、これらの思考、感情、行動、および発言を整理してください。
ところで、顧客のペルソナや世界観の記述がなくても、心配する必要はありません。
それらがなくても、このエクササイズを実行することができ、他のコンテンツの記述に情報を与えることへと役立つでしょう。
良い製品を作るには多くの研究が必要
私たちが必要としているのは、より多くの研究です。
「そんな細かい作業」と思うかもしれません。
しかし研究は、やりすぎるに越したことはありません。
重複する作業もありますが、どれも無駄にはなりません。実際、リサーチは、時間をかけて顧客を定義し、再定義するのに役立ちます。
そして、ビジネスをするにあたっては顧客について知りすぎることに不都合はありません。
より多くのリサーチを行う必要があります。
それが顧客の頭の中に入り込み良い製品を作るための方法です。
良い製品を作るには様々なことを試さなければいけない
もちろん、顧客を調査する方法は1つだけではありませんし、エンパシーマップもそのうちの1つに過ぎません。
場合によっては、数日、数週間、数ヶ月間、顧客の生活の中に入り込むことで、顧客への共感力を養うことができます。
あるいは、単に自分の理想の顧客になることもできるでしょう。
最高のマーケティングのいくつかは、彼らの理想的な見込み客である人々によって作成された製品から来ています。
重要なのは、すべての製品にある理念は、私たちが直面する問題を解決しようとすることを中心に回っているということです。
問題を解決しようとせず、ただただ儲けるために製品を作るのでは、顧客を満足させるものを作ることはできないでしょう。
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