あなたは、意識的か無意識的かに関わらず、
ストーリーテリングを行っています。
見込み客や顧客が行動するか、しないかは、
あなたがご自身のビジネスのための宣伝活動全てにかかっています。
つまりそれは、あなたが普段意識しているかどうかに関わらず、
あなたのビジネスについて顧客や見込み客、そしてまだそうなっていない人達が、
あなたの宣伝活動に触れ、あなたのビジネスについて常に判断している、ということです。
ストーリーテリングとは、文字通り、
ストーリー(話)をテリング(伝える)することで、
あなたが伝えたいことを聞き手に印象づける手法のことです。
例えば、「サボらず頑張ることが大事だ」と
お説教じみたことは誰も聞きたくありません。
しかし、それを「昔むかしあるところに、ウサギとカメがいました。」とか
「昔むかしあるところに、アリとキリギリスがいました。」とすると、
みんな喜んで聞きます。
「嘘をついてはいけない」は「オオカミ少年」、
「欲張ってはいけない」は「犬と肉」「ガチョウと黄金の卵」、
「手段は適切でないといけない」は「北風と太陽」、
と挙げればキリがないですが、
あなたもこれらの話の大まかなストーリーは話せますよね?
これらの話はあくまで子供向けですが、
ビジネスでも同じようにストーリーが活用されています。
というか、ストーリーをうまく活用できているビジネスは、
とても大きく成長しています。
ストーリーテリングの活用事例
ディズニー
言わずと知れたディズニー。
ディズニーの世界観の作り込み方は異常です。
ディズニーランドに行ったことのある方は分かると思いますが、
各アトラクションにそれぞれストーリーがあります。
タワー・オブ・テラー
以前は豪華ホテルでしたが、
1900年1月1日、オーナーであったハリソン・ハイタワー三世が
ホテルのエレベータ事故とともに行方不明になってしまい、廃墟となりました。
現在はニューヨーク市保存協会によって修復され、
ホテル内の見学ツアーが行われています。
とかね。(まぁこれはディズニー・シーですが)
アトラクションに乗るまで待っている間も、
進めば進むほどそのアトラクションの世界観に浸れるような作りになっています。
ちなみに、こういう目的地に到達するまでの間、
世界観に浸れるようになるというのは
ザ・資本主義アメリカの申し子ディズニーの特権ではなく、
我らが日本国にもあります。それは、鎮守の森です。
私の生まれ故郷の奈良にある春日大社とかはまさにそんな感じです。
という豆知識でした。
コカ・コーラ
ただの砂糖入りの炭酸水じゃないよ!
ということをこういったストーリーを使って表現しています。
Apple
Apple信者で、スティーブ・ジョブズの生い立ちを知らない人はいないでしょう。
まさにApple is Jobs。
もしご存知ないという方は、
ぜひこちらの有名な講演をご覧ください。
けっこう考えさせられます。
日本企業は…
残念ながら、ほとんどありませんでした。
というか、ソニーとかパナソニックとかあるにはあるけど、
「企業情報」のページにひっそりとありました。
ソニー「設立趣意書」:https://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/prospectus.html
パナソニック社史:http://www.panasonic.com/jp/corporate/history/chronicle.html
少なくともYouTubeに動画の1つでもアップして欲しいものです。
広告代理店に多額の金を払って、”かっこいい”だけのCMを作らせる前に。
このように、多くの成功している企業は、
企業理念や企業活動をストーリーの形で、
顧客に届けています。
あなたの見込み客や顧客は、
人間的な相手と取引をしたいと思っています。
コンビニエンスストアの店員に何となく不愉快な印象を持ってしまうのは、
彼らが「事務的で」「非人間的な」「作業」を、
人間である我々に行っているからです。
同じ様に、あなたもコンテンツをビジネスに活用するとなると、
否が応にも、この問題、つまりあなたのビジネスの
「WHY?」を考えざるを得なくなります。
そのWHYを伝えるのがストーリーなのです。
ストーリーは決して、映画や小説家、ドラマの脚本家の専売特許ではないのです。
なぜストーリーが有効なのか?
そもそも、なぜストーリーが有効なのでしょうか?
それはこちらのサイモン・シネックがわかり易く解説してくれています。
簡単に言うと、
「何を」ではなく、「なぜ」を示したときに人は動く
ということです。
上記の動画で、コカ・コーラが必死に
「何のためにやっているか?」と宣伝しているのは、
ただの砂糖炭酸水じゃないことを言いたいがためですね。
同じように、あなたのビジネスも、
ただのサイト制作ではなく、
ただのコンサルティングではなく、
ただの広告代理店ではない
ということを表現しないといけません。
その表現の方法が、今回伝えているストーリーなのです。
では、これからどのようにストーリーを作っていくのか
一緒に見ていきましょう。
効果のあるストーリーの作り方
顧客を知る
勝負はほとんどここで決まります。
顧客の何を知るべきか?それは、
顧客の悩み、信念、感じていること、恐れです。
顧客があなたの元にやってくることを願うのであれば、
ただ座って願っているのではなく、あなたがすべきことは、
その悩みは顧客のものだけではないと
顧客をリードするストーリーを話すことです。
コンテンツマーケッターであるあなたも過去のいつかは、
顧客と同じような立場にいたはずです。
その理解と共感こそが、コンテンツマーケティングにおいて非常に重要です。
その感情が、あなた自身もターゲットの市場の一員であり、
その事実こそがあなたの顧客や見込み客に突き刺さるストーリーになるのです。
リサーチというのは、総じてつまらない退屈なイメージですが、
リサーチこそがマーケティングにおいて必要不可欠な要素です。
事実、大手広告代理店は、その予算の半分をリサーチに費やしているそうです。
顧客理解こそが、より良いストーリーテリング、ひいては、
顧客創造、売上アップにつながります。
顧客の現実に合わせる
顧客の現実を知れば、次はその現実に合わせることです。
あなたがいかに優れた人間で優れた実績をお持ちだったとしても、
見込み客の遥か前方を歩いているアピールをしても意味がありません。
例えば、ソフトバンクの孫さんがファストリの柳井さんは希代の経営者ですが、
正直なところ、彼らに経営の悩みの解決法を教えてもらおうとは思わないでしょうし、
もし仮に教えてもらったとしても、きっと使いこなせないと思います。
悩んでいる人は、ちょっと先を行っている人から教わりたいと考えているものです。
そしてそれがベストです。
そのため、まずは顧客が普段感じて、信じて、考えていることを理解した上で、
あなたの話を顧客の現実と強く共鳴するようなものにし、
その結果、あなたの競合が何を言おうが、不都合な現実をひっくり返し、
顧客から「あなたに頼みたい」と言ってもらうことができます。
例えば、「セミナーってどんなビジネスでも使えるの?」
という顧客の思い込みがあれば、
実際にセミナーを活用し効果を上げた実績の話をしてあげればいいし、
「今まで色んなダイエットを試してきたけれど、効果がなかった…」
という見込み客の現実があれば、
同じような悩みを抱えていた人達がいて、皆自分に合ったダイエット法を見つけて痩せられた、
自分自身も過去にそうであったという話をしてあげれば良いのです。
あなた個人の話をまったく全てを顧客の現実に合わせる必要はありませんが、
あなたの核となる話をうまく使えば、あなた自身やあなたのビジネスがシェアされ、
顧客の頭の中に浸透することになり、結果としてビジネスが成長するようになります。
何を伝えたいか明確にする
ストーリーテリングは、ただの井戸端会議や雑談、噂話とは違います。
ストーリーを通じてあなたの伝えたいことを顧客に伝える手段です。
そのため、あなた自身がそのストーリーを通じて、
何を伝えたいかが明確でないと話があっちに行ったりこっちに行ったり、
聞き手は何が言いたいのかわからなくなり、混乱してきます。
伝えたいことは、複雑なことでなくとも、いっぱいなくとも、いいのです。
たった1つのことをシンプルに伝えられば良いのです。
この有名なAppleのCMが言ってるのは「打倒Windows!」です。それのみ。
例えば、ディズニーのテーマは「愛と平和」これだけです。
ディズニーはあらゆる話を通じて、この「愛と平和」だけを伝えています。
(だからディズニーが嫌いな人もいるし、私もルーカスフィルムが買収された時は不安でしたが…)
この伝えたいことが明確か否かが、
ストーリーテリングの成功と失敗を大きく左右します。
ストーリーを伝えるようにコンテンツを作ろう
コンテンツマーケティングの成否も同じです、
あなたの価値観を顧客に共感してもらえるまで、
マーケティングは続きます。
それはあなたの宣伝活動全てに一気通貫して現れるものです。
その価値観を、きちんと顧客に伝えていきませんか?
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