あなたは、コンテンツ戦略を文書化していますか?
小さな会社の経営者やWEB担当者、フリーランスのライターなど、インターネット業界で働く人はコンテンツ戦略を持っていますが、ほとんどが頭の中にあるだけで文書化していません。
B2Bスモールビジネスマーケッターの約40%がコンテンツマーケティング戦略を文書化していると言われています。
しかし残りの60%は、戦略を頭で考えているだけか、まったく持っていないかのいずれかです。
※B2B (B to B)とは、Business to Businessの略で、企業間取引を指します。
コンテンツ戦略を成功させたければ、文章化すべきです。
文書化すると、戦略が可視化されるので、やるべきことが明確になってムリ・ムダ・ムラが省けます。
また、チームで戦略を運用する場合、情報伝達がスムーズにいきます。
業務の効率アップだけでなく、安全に業務を行えるようになるのです。
コンテンツ戦略を文書化するメリットは、以下の通りです。
- 口頭のみの戦略時よりもやるべきことに集中できるため、コンテンツマーケティングで成果が期待できます。
- チーム全体が同じ目的に向かって、行動できるようになります。
- 余計なことを考えなくなるため、コンテンツ制作の取り組みや行動がより積極的になります。
- コンテンツマーケティング活動のROIが高くなります。ROIは「Return On Investment」の略称で、投資収益率のことです。つまり文書化した方が、費用対効果が高くなります。
もしコンテンツ戦略を文書化していないと、行き当たりばったりのコンテンツを量産することになり、大した成果も期待できないでしょう。
コンテンツビジネスは、頭の中だけの戦略で成功できるほど甘くはありません。
では、コンテンツ戦略を文書化するには、具体的にどうすれば良いでしょうか?
次に紹介する13個の質問に答えて、文章でまとめるだけです。
質問に答えることで、戦略が明確になります。
1日もかからずに下書きが作成できるので、すぐに始めましょう。
Contents
1.コンテンツのターゲットは誰ですか?
コンテンツは、誰に向けたものかお客様を具体的にします。
ペルソナを作るようなイメージです。
ペルソナは、サービスや商品の典型的なユーザー像で、年齢や性別、世帯希望、所得、職業、学歴、住所、価値観、ライフスタイルなど、実際にその人物が実在しているかのように設定します。
ただし、コンテンツマーケティング戦略の文書化では、そこまで細かく設定する必要が無く、大体のイメージができていれば問題ありません。
たとえば50代前半の男性で、食品メーカー勤務、都内在住、子供2人の4人家族というように、ざっくりで構いません。
年齢、性別、仕事、住所、家族構成ぐらいで十分です。
その代わり、複数の人物像を設定します。
少なくとも2~5人ぐらいの人物像を設定しましょう。
とにかくコンテンツのターゲットを決めることで、戦略を立てやすくします。
2.あなたのライバルは誰ですか?
コンテンツのライバルを明確にします。
ライバルは、同業者だけではありません。代替サービスも対象となります。
たとえば洋服の販売サイトを運営している場合、洋服の販売サイトだけでなく、デパートや市販の洋服専門店もライバルですし、洋服のレンタルサービスも競合となります。
また、あなたがコピーライターでしたら、他のコピーライターだけでなく、コンテンツを作成するツールやWEBデザイナーも競争相手です。
競合するものは、すべてライバルとなります。
3.どんなコンテンツで戦いますか?
どのようなコンテンツで戦うかを明確にします。
1.と2.の質問に答えてコンテンツのターゲットやライバルを具体的にすると、どのようなコンテンツを作成すれば良いか見えてきます。
- ターゲットが満足するコンテンツ
- ライバルがやっていない独自のコンテンツ
上記の2つのコンテンツがどういったものかを考え、文書化しましょう。
もちろん時間が経って、ターゲットやライバルについて、学べば学ぶほど戦略が変わっていきます。
その都度、コンテンツ戦略を修正してください。
現時点で決めたことを文章にするのが大事です。
4.マーケットの声に耳を傾けていますか?
優れたコンテンツ戦略を構築するためには、マーケットの声に耳を傾ける必要があります。
- どのようなことを言っているのか?
- どのような考えをしているのか?
- どのような活動をしているのか?
マーケットの声は、頭の中をいくら探しても見つかりません。
いろいろなプラットフォームやインターネットから集めます。
具体的には、WEBサイトやブログ、FacebookやTwitter、インスタグラム、Google+などSNSを探せば、いくらでも情報は転がっています。
ここで注意点があります。
見込み客になりそうな人の情報に絞ることです。
1~3.の質問で、ターゲットやライバル、戦うべきコンテンツが明確になっているはずです。
必要な情報のみを集めるようにしましょう。
5.すでに、どのようなコンテンツがありますか?
あなたが所有しているWEBサイトやブログ、SNS上のコンテンツを分析・評価します。
たとえばWEBサイトやブログならば、アクセス解析ツールやGoogleが提供しているサーチコンソールなどを利用し、トラフィックだけでなく、アクセスの流入元や目標キーワードなどの検索順位などを調べます。
- 何が不足しているか?
- 何が上手くいっているか?
あなたのコンテンツをしっかり評価し、新しいコンテンツ制作に活かします。
最終的に、今後作成するコンテンツをどのようなものにするかを決定します。
6.コンテンツの目的は何ですか?
コンテンツの目的を明確にします。
これは、とても大事です。
目的がはっきりしていないと、糸の切れた凧のようにどこに行くか分からず、まとまりのない意味不明なコンテンツを制作してしまいます。
コンテンツの目的には、どのようなものがあるでしょうか?(コンテンツごとに目的が異なります)
- 商品を販売して、売上を伸ばす。
- 自然検索のトラフィックを増やす。
- メールマガジンに登録させる。
- 読者を楽しませる。
- 権威を築くなど。
たとえばメールマガジンに登録させるのは、読者との良好な関係を構築し、製品やサービスについて教育するためです。
検索トラフィックを増やすのは、検索エンジンで上位表示させて、あなたのコンテンツの訪問者を集めて見込み客を増やすのが目的です。
目的が定まると、どのようなコンテンツを作るかはっきりします。
7.どのくらいの頻度で、コンテンツを更新しますか?
新しいコンテンツをどのくらいの頻度で更新するかを決めます。
更新頻度は、あなたやチームがどれくらいの時間を使えるかに左右されます。
たとえばブログの場合、1記事作成するのに4時間かかるとします。
1日に2時間しか使えない場合は、2日に1回しか更新できません。
毎日、更新する場合は、外注など人を雇うことも考えましょう。
毎日、週に2~3回、週に1回などコンテンツを更新する頻度を決めてください。
このとき、使える時間が無いのに無理して更新頻度は増やさないように注意します。
キャパシティー以上のことをやると、どうしても品質が低下し、信用を落としてしまいます。
8.コンテンツをどのように提供しますか?
作成したコンテンツの提供方法を決めます。
どんなに素晴らしいコンテンツも、人の目に触れなければ不毛です。
- WEBサイトやブログに記事を追加しますか?
- ソーシャルメディアで拡散しますか?
- メールマガジンを使いますか?
コンテンツの目的やターゲットに合う提供方法を決めましょう。
9.コンテンツの責任者は誰にしますか?
コンテンツの制作責任者を決めます。
フリーランスの場合は当然あなたですが、チームでやる場合は誰が責任者になるかを定めます。
チームの大きさは、関係ないので注意しましょう。
制作責任者の仕事は、以下の通りです。
- コンテンツの進捗管理
- メンテナンス管理
- コンテンツの制作担当者の選出
- 外注を使う場合は、外注管理
何でもかんでも、あなたがやる必要はありません。
特にスモールビジネスの経営者の場合、自分の事業に集中するためにも、他人に振れる仕事はどんどん任せましょう。
使える時間やビジネスの規模を考えて、コンテンツの責任者を誰にするかを決めてください。
10.誰がコンテンツを制作しますか?
コンテンツを誰が作成するかを決めます。
原則として、コンテンツ制作責任者が制作担当者を任命します。
余計な口出しはできるだけ控えて責任者に任せましょう。
決定事項は、文書にまとめます。
チームが小さい場合、どうしても兼任が多くなりますが、それでも文章にします。
11.どのようにコンテンツをメンテナンス管理しますか?
コンテンツの管理について、以下のことを決めます。
- コンテンツをどのように管理するのか?
- どのような定期メンテナンスをするのか?
たとえばWEBサイトやブログの場合、作成したら終わりというわけにはいきません
定期的に更新する必要があります。更新頻度は、SEO(Search Engine Optimization)的にも重要です。
また、コンテンツの運用が長くなると、コンテンツが古くなったり、リンクが切れたりします。
しっかりした管理が必要です。
コンテンツの制作担当者と同じように、制作責任者に管理方法を決めてもらって、文書にまとめます。
12.コンテンツの総括責任者は誰ですか?
コンテンツを複数運用している場合だけでなく、1つしかない場合でもコンテンツ全体の総括責任者を決めます。
統括責任者は、コンテンツ全体の目標が確実に達成されるように進捗管理します。
あなたや各コンテンツ制作責任者の誰かが兼任しても構いません。
13.コア戦略は何ですか?
1~12.のすべての質問に答えると、コンテンツ戦略がかなり明確になってきているはずです。
いよいよ仕上げの段階です。
明確になったコンテンツ戦略に基づいて、コア戦略を決めます。
コア戦略は、コンテンツ戦略の中核となる部分です。
柔軟性があって軌道修正できるものが好ましいです。
環境の変化や不測の事態があっても、大きく目標を変更しなくても良いように決めます。
具体的には、以下を設定します。
- コンテンツの目標
- コンテンツの種類
- 達成するための計画
完成したら、やる気が湧いてくることを実感してください。
実感できない場合は、まだまだ曖昧な部分が多く、やるべきことがイメージできていません。
各質問と答えを見直しましょう。
まとめ
コンテンツ戦略の下書きが完成したら、毎日目にできるように壁に貼ります。
ファイリングしてかばんの中に入れて、いつでも取り出せるようにしておくのも良いでしょう。
しかし、あくまでも下書きです。
コンテンツ制作を進めながら、修正して完成度を高めるように努めてください。
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