マーケティングを始める前にチェックすべき3つの数値


マーケティング
カッコイイ響きですよね。
それは、まるで…
解決策のことをソリューションと言ったり、
議題のことをアジェンダと言ったり、
問題や課題のことをイシューと言ったり、
英語かぶれの中身のない人たちが使う言葉のよう。
ハッキリ言って、
この言葉をきちんと定義し、そして、
マーケティングを使いこなしている人は、
本当にほとんどいません。
なぜ、そんなことが言えるかというと、
マーケティングをきちんと使いこなせば、
売上が上がるからです。
これだけ多くの企業が
倒産するはずないんですよね。

「マーケティング」と「プロモーション」の違い分かりますか?


多くの人が使っているマーケティングと言葉は、
「プロモーション」の意味で使われています。
プロモーション、言い換えると、販促活動。
何も代理店や制作会社がやるような、
どっかの店頭や会場借りて、
コンパニオン達を呼んで、
華々しくやるようなものだけを
指すわけではありません。
マーケティング協会がマーケティングについて、

マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、
顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。

と定義していますが、
全くもってこんなもの意味がありません。
論語読みの論語知らずです。

現代広告の父:デイビッド・オグルヴィ

現代広告の父:デイビッド・オグルヴィ


現代広告の父:デイヴィット・オグルヴィは
自分が何をやっているかわかっているのはダイレクトレスポンスの人間だけだ
と言います。
そう、つまり計測できるものでなければ、
そんなものはマーケティングでも何でもありません。
ただの販促活動です。

自称「マーケッター」達の欺瞞

どれだけ認知度が上がろうが、
(認知度ってどうやって計測するんでしょうね?)
どれだけエンゲージメントを高めようが、
(誰かエンゲージメントの計算式を教えてくれ!)
どれだけPVが増えようが、
(ほとんどがBotなのに?)
※Oxford BioChronometrics(オックスフォード大学発のベンチャー企業)の調査によると、
88%以上のWEB広告のクリックが、人間ではないプログラムやボットが行っているそうです。
参照:OxfordBioChron_Quantifying-Online-Advertising-Fraud_Report.pdf
計測でき、売上につながっていなければ、
何の意味もありません。
最近アメリカでは、クライアントの売上を上げることよりも、
財布から金を引っ張ることに熱心な一部の広告代理店が、
「PV」のことを「コンバージョン」とか言い出したそうです。
いや、私もそれをコンバージョンと言ってもらえ、
顧客が「満足」してくれるなら、そんな楽な仕事はありません。
そんなのお金さえかければ誰でもできるもんね。

赤字

費用だけかかってスッカラカン…


クライアントに、売上、もっと言うと
利益をもたらしてナンボのはずです。
だから私はトータルパッケージで提案できるように、
ページ制作やSEOも自分の手でできるようにしました。
数ある手の中からクライアントの
目標達成に最適なものを提案するのが仕事だと思いますから。

市場は変化しているのに未だに旧世代の手法しか知らない人たち

本来幅広く選べるはずの戦術を、
無理くり自分ができる枠に押し込めようとしているのが、
代理店や制作会社、その他ツール売り屋さん達です。
彼らがどんな営業をしているかというと、
まず商品カタログをいきなり広げだします。

いきなりパンフレットを広げだす…

いきなりパンフレットを広げだす…


ビックリじゃないですか?
こっちが何を求めてるかも分からないのに!
で、次に何をするかというと、
カタログの中から上司に
「売ってこい」と言われた商品の説明を
いきなりしだすんですね。
そして、相手の顔色を見て、
(興味なさそうだな…)と思ったら、
次の商品の説明をひたすら繰り返していく。
それでいつか「たまたま」
顧客のニーズとマッチする商品が来るのを待ち望むという、
気の遠くなるような作業を続けています。
確かにそれで売れた時代もあります。
それは松下幸之助翁が「水道理論」を唱えていた時代ですね。
しかしながら、これだけ多くの人が、
自分の興味を持っているものだけを、
自ら検索し、比較し、購入するようなこの時代に、
通用すると思いますか?
石器で戦っていた人たちは、
鉄器を武器にした人たちが出てきたらどうなったか?
その結末を見れば一目瞭然でしょう。
だからこそインバウンドの仕組みが必要なんです。

システムを構築しよう

自然に効率的に顧客を集める手段、
さらに重要なのは、それらが全て
計測され改善されるものだということです。、
オグルヴィが言うように、
「自分が何をやっているかわかっているのは
ダイレクトレスポンスの人間だけ」です。
事業家であるあなたにとっての
最大の関心事は、ROI(投資対効果)ですよね。
多くの自称「マーケティング」やってる人は、
なんとな~く良さそうだから、お金を投資して、
なんとな~く派手だから、お金を投資して、
なんとな~く他社がやってるから、お金を投資してます。
よくそれでお金がもつなぁというのが不思議ですが、
実際多くの企業が潰れているのを見ると、
さもありなんかなと思います。
さて、かなり前置きが長くなりましたが、
本題に入りましょう。

マーケティングとは何か?

話を始める前に、改めて、
ここでの「マーケティング」を定義しましょう。
マーケティングとは、
販売戦略
としましょう。
マーケティングとは、
ブランディングでもありません、
広告でもありません、
SEOでもPPCでもありません。
もちろん、プロモーションでもありません。
それら全て戦術と、今自社にある資産をを統合して、
最終的に「勝つ」ために、
どのように行動するかを考えることです。

そもそも戦略とは何か?

戦略について話し始めると、
私は止まらなくなりますが(笑)、
簡単に事例など引いて考えてみましょう。

第二次世界大戦のナチス・ドイツ

第一次世界大戦でボコボコにされたドイツは、
軍備の縮小を余儀なくされました。
その中で左右両方の既存政党が不甲斐なかったので、
ナチスが台頭してきて、御存知の通り、
軍拡の道に進みます。
とは言え、確かに秘密裏に武器の開発を行っていましたが、
軍備に関しては全然揃っていませんでした。
戦車も他国に比べれば劣っていました。

1号戦車

1号戦車


そこで、ナチス・ドイツがどのようにしたかというと、
電撃戦ドクトリンという、
戦場を槍のように一点突破で突き抜けていって、
敵地後方奥深くまで侵入し中枢を破壊する、
という戦略を採用しました。
この戦略のメリットは、
小規模の軍で大規模な軍の撃破が可能ということです。
この戦略を使って、破竹の勢いで、
第二次世界大戦で、ソ連が反攻するまで、
勝ち続けることが可能だったわけです。
それも
「今あるものをどのように最大限活用するか」
を考えた結果です。

現代日本の自衛隊

現代日本の自衛隊は、
専守防衛を旨としています。
そのため、空自も海自も揃えている武器は、
防衛戦用のものです。
例えば、日本の潜水艦の品質は世界一だそうで、
日米合同演習で、アメリカの最新鋭のソナーにも反応せず、
5回も沈めたことになってる、そうです。
(要は、このまま魚雷打てば沈むよ、って状態に
5回なったってことですね。)
他にも、空自には爆撃機がなく、
敵が飛ばしてくる飛行機などを撃ち落とすための戦闘機と、
陸上戦力を叩くようの攻撃機しかありません。
まぁだからどう頑張っても侵略なんて出来ないんですよね。
これも、目標に向けての最大限、
今ある資源をどのように活用するかを考えた結果です。

戦略のキモ

さて、軍事面での戦略を見ていただいて、
よくお分かりかと思いますが、
戦略は制限があるからこそ、磨かれます。
今手持ちにはこれしかない!
その中でどうしよう?!
というものです。
マーケティングも同じです。
もっと資金があれば、、、
もっと良い商品があれば、、、
もっと顧客がいれば、、、
もっと人材がいれば、、、
ないんだから嘆いても仕方ないでしょ!笑
というわけで、ないない尽くしの中で、
どのような販売戦略を取るべきか、を
考える前に絶対にチェックしていただきたいポイントを
いくつかお伝えします。

マーケティングを始める前にチェックすべきポイント

顧客の各フェーズへの転換率

転換率、またの名を
Conversion Rate、略してCVRと言います。
セールスファネルというものは
聞いたことがありますか?

こういうものが漏斗です。

こういうものが漏斗です。


ファネルとは、漏斗のことで、
上から入れたものが徐々に狭まる容器の中を通り、
一番下の狭い口から出る、というものです。
これを計測することで、
あなたの売上目標に対して、それぞれのフェーズで、
どれだけの数値目標を達成しないといけないかが分かります。
具体的に見ましょう。
あなたがWEBに広告を出したとしましょう。
その広告の表示回数は3,000回だったとします。
そして、そこからあなたの売りたい商品の
セールスページ(ランディングページ)に
30人が見に来たとします。
すると、この時のCVRは1%です。
さらに、その30人の内、
3人が商品を購入してくれたら、
このCVRは10%です。
単純な計算ですね。
でも、これが分かると…

あなたの未来の売上も分かる

ようになるのです。
実例を見てみましょう。
例えば、あなたが翌月に売上として、
300万円欲しいとしましょう。
あなたの商品の購買平均単価は、
5,000円だとしましょう。
それで、上の数値に当てはめていくと…
300万円を得るためには、
300万円÷0.5万円で600人の新規顧客が必要ですね。
そのため、まず何人が商品をページを見ないといけないかと言うと、
購買CVRが10%なので、、、
→ 600人÷0.1=6,000人
ワオ!これだけでもかなりの数字ですね!
さらに、6,000人ページを見てもらうために、
広告が表示されないといけない回数は、
広告のクリック率(CVR)が1%なので、、、
→ 6,000人÷0.01=600,000回
お、おう…
ものすごい数字になりました…
これだけの広告を表示させるためには、
私はWEB広告の専門家ではないため、
具体的な数字はお伝えできないですが、
なかなか大きな金額になります。
それはあなたも感覚的にお分かりだと思います。
さらに悪いニュースとしては、
現状、顧客はもっともっと賢くなっているので、
広告のクリック率が1%なんてあり得ません。
この10分の1、100分の1の世界です。
だから、新規顧客だけで何とかしようというのは、
言っちゃあ悪いですが、愚の骨頂なんですね。
そのため、何度も言うように、
既存顧客を大事にしましょう!」
って話なんです。
「いやいや、しかし、これだったら、
ビジネス成り立たないでしょうよ?」
「じゃあ、WEB広告を出してるところは、
みんなそんな状態だってこと?」
「WEB広告を出しているけど、
めちゃくちゃ儲かってるところ知ってるよ?」
という反論が有ると思いますので、
その答えは続きを読み進めてください。

顧客の生涯顧客価値

生涯顧客価値、またの名を、
Life Time value、略してLTVと言います。
これはどういうものかというと、
一人の顧客が一定期間の間に落とすお金の額です。
これも具体例で見てみましょう。
ここに1,000円の健康食品があったとします。
その健康食品を1度買った人は、
10回リピートします。
すると…LTVは1,000円×10回で
10,000円となります。

リピートがヒジョーに大事

リピートがヒジョーに大事


この考え方は、リピート性のないビジネス、
例えば結婚式場に当てはめるのは難しいですが、
それ以外のビジネスだったら、
「定期メンテナンス」が
必要となるビジネスも多いと思います。
そういう顧客のかゆいところに手が届く商品・サービスを開発、
もしくはどこか信頼のできる企業とジョイントして、
販売するのも1つの戦術ですね。

顧客の獲得単価

獲得単価、またの名を
Cost Per Aqcuition、略してCPAと言います。
これは字のまんまですね、
顧客一人あたりの獲得単価です。
10万円の広告費を掛けて、
100人の申し込みがあったら、
そのCPAは1,000円です。

LTVとCPAを掛け合わせると…

LTVとCPAを掛け合わせると、
魔法が起きます!
どういうことかと言うと、
競合をぶっち抜いて、顧客をガサーッと集め、
毎月利益がバンバン入ってくるからです。

着実に成長

成長の仕掛けが必要


もっと具体的に言いましょう。
全くの新規顧客が商品を買うと、
その後何度もリピートして、
1年以内でのLTVが1万円だとしましょう。
この時の顧客のCPAが、
5,000円だとしたら…
1年で5,000円の利益ですね。
とてもシンプルな算数の問題です。
しかし、これが現実のビジネスになると、
多くの企業は当てはめることが出来ません。
例えば、その商品の1回あたりの単価が
1,000円だとしたら?
もし仮に顧客を獲得できたとしても、
初月いきなり4,000円の赤字ですよね?
その4,000円の赤字が怖いのです。
そりゃ赤字は誰だって怖いです。
でもその恐怖に打ち勝てば、
必ず明るい未来が待っている、と
数字を計算していないから分からないのです。
だから、顧客獲得をやめてしまう…
もったいないですよね。
顧客獲得をすればするほど、
1年後には儲かるのに…
多くの企業は、
これら数字を一切計算していません。
ただ単純に知らないだけなのか、
はたまためんどくさいだけなのか、
どっちなのかは私には分かりません。
一つ言えるのは、本当に誰も
計算していないということです。
本当に誰も。
誰もってのは、LTVとかCPAを
他人様に教えてお金もらってる人も、
計算していないんですよ。笑
そういうの「詐欺」って言うと
思うんですけどね、私は。
だって、上がらないと分かってる株を
誰かに「これいいですよ」と売ったら、
それ詐欺でしょ?
個人的にはどうなんだろ、と思います。

各数値を計測できるか

そして、最後にとても大事なのが、
それぞれの数値を計測できるかどうか、です。。
もし仮にこれまで計測していなかったとしたら、
眠っている資料や領収書・請求書、顧客リストを引っ張り出してきて、
今すぐ計算しましょう。
その数値を元に、もう一度あなたのビジネスモデルを
見直してみてください。
どこに穴があるのか?
それを見つけるだけでも、
あなたはライバル企業や、
競合のどの企業に対しても
かなりアドバンテージを得られます。
だって、他の企業ほとんどやってないから。
でも、だからこそ、私が
「認知度やエンゲージメントなんかに意味がない」
と言った意味がお分かりになったかと思います。

最後に:計測できないものは改善できない

改めて言いますが、
マーケティングは販売戦略です。
その根幹に有るのは、
数値の計測です。
それ以外には何もありません。
いくら他社がどんなことをやろうが、
いくら環境が変わろうが、
やることはシンプルです。
ただ計測して、改善していくだけ。
それをしないと、いつまで経っても、
目先の利益を追いかけることになり、
楽になりませんし、
目新しい手法に振り回されることになります。
まずはあなたのビジネスの現状を、
ぜひ計測し直してみてください。
具体的にどのようにその数値を上げていけばいいか、というのは、
私達のような専門家に聞いてもらえればと思います。

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