絶対に意識すべきコンテンツマーケティングの10の役割


“Cotent is King”
そう言ったのは世界一の富豪、
マイクロソフト社創業者のビル・ゲイツです。
彼がこのフレーズを1996年の段階で言ったのが驚きですが、
確かに、彼の言う通りに進んでいます。
ネットでの情報の消費量は、2001年〜2009年の8年間で2.3倍にも増えました。
しかしそれ以上に、情報量は、71.6倍に増えました。
きっと今はもっと増えているでしょうね。
我が国の情報通信市場の実態と情報流通量の計量に関する調査研究結果

我が国の情報通信市場の実態と情報流通量の計量に関する調査研究結果


恐らくそのほとんどはゴミみたいな情報です。
少なくとも”読者のために”書かれたものではありません。
そう、だからキュレーションというまとめサイトとかニュースアプリが人気なのです。
手っ取り早く、その人にとって価値のある情報を必要な分だけ教えてくれるから。

「コンテンツビジネス」の世界で今まさに起こっていること


そして、既存のプラットフォーム企業も、
その流れに合わせてコンテンツの質に磨きをかけています。
流通企業のamazonが自社のコンテンツ開発に多額の投資を行い、
あの無料のプラットフォームだったYouTubeまでが会員制の有料コンテンツを作ろうとし、
NetflixがBlockbuster(日本で言うTSUTAYA)を倒産に追い込みました。
さらに面白いことに、
なぜ彼らがそのように必死に自社コンテンツの開発に勤しんでいるかというと、それは、
テレビやハリウッドに対して多額の上納金を支払い、
彼らのリッチなコンテンツを購入しているからです。
つまり、ユーザーが勝手に上げてくれるだけのコンテンツのクオリティでは、
もはやユーザー自身も満足しなくなったためだと考えられます。
まぁこれは体感としてもお分かりいただけると思いますが、
ど素人のレビュー動画とか見てても面白くないですよね。
また、ど素人のカラオケ動画(いわゆる「歌ってみた」)とかも、
個人的にはジャンジャン削除してもらいたいものです。
本当に検索の邪魔です。

あなたが追うべき見込み客と排除すべき見込み客

これまでもWOWOWやスカパーなどの有料チャンネルはありましたが、
ネットの普及のお陰で、HuluやNetflixなどの即日に見られるようになる
有料チャンネルも登場してきています。
そして、それらは多くのユーザーを獲得している一方、
無料のコンテンツばかりを見ている層も存在しています。
誤解を恐れずに言うと、無料のコンテンツを望む層というのは、
残念ながら、ビジネス的には大して意味がありません。
言い換えるならば、お金を落としてくれません。

世界一ずる賢い価格戦略

無料オファーの正しい使い方はこの本に


最近、プロダクトローンチという、無料オファーで顧客を集め、
集めた人に対して商品を販売し広告費を回収するというスキームがあるのですが、
その無料オファーで集める時のアフィリエイト単価が暴落しています。
それは何故かと言うと、至ってシンプルです。
バックエンドを販売して広告費を回収できなくなったためです。
登録だけはするけど、全然お金を払う気がない人が多くなってきたということです。
言うならば、冷やかし客ですね。
80:20の法則でも言う通り、
実際、ほとんどの顧客の相手をする必要がありません。
最も重要な顧客だけの相手をする必要があります。
というと、語弊があるかもしれませんが、
実際私たちのような中小企業では利益率の低い顧客の相手をしているヒマはないはずです。
むしろ、本当に大事なのは、何度もリピートしてくれる顧客のはずです。
こういうことを言うのは、何も適当に言ってるわけではなく、
きちんと裏付けがあってのことです。

実録:無料で情報が手に入ると思っている残念な人達…

次回セミナーを開催する時の参照にしようと思って、
顧客に対してアンケートをとりました。
その項目の中の1つに
「優先的に案内するので、興味のある人はメールアドレスを入力して下さい」
としたのです。
そして、アンケートには、20名くらいの人がメールアドレスを入力してくれました。
アンケートに答えてくれた人は全体で50名位でしたが。
で、実際にセミナーの開催が決まって、その20人に1人ずつ告知すると、
1人たりともセミナーに来なかったのです!無料じゃなかったから!
無料で開催するとでも思っていたんですかね…?
よくわかんないですが…
この手の話はよくある話です。
とある上場会社の株主総会でよく発言する人の持ち株数を見ると、
たったの3口しかないとかね。マジで黙っててくれよ…
あなたもそんなお金を払う
準備のできていない人の相手をしたくないですよね?
だとすれば、企業は有料にするほどの価値のあるコンテンツを
実際に有料だとしても、届けるようにすれば、
多くの優良な顧客を集めることができ、
あなたのビジネスの利益率は圧倒的に改善されます。

コンテンツマーケティングのゴールをどこに置くか?

さて、前フリが長くなりましたが、本題に入りましょう。
あなたがコンテンツマーケティングのチャネルとして、
ブログ、オウンドメディア、FacebookやYouTube、PodcastなどのSNSを使うにあたり、
何を目標にすれば良いのでしょうか?
その指針となる10の役割を一緒に見ていきましょう。

読者との信頼を構築する

これこそがコンテンツマーケティングの最大のゴールです。

いかに信頼を築くか

いかに信頼を築くか


読者にとって価値があり、役に立つコンテンツを届ければ、
読者はあなたのことを信頼してくれるようになります。
価値のあるコンテンツを届ければ、
読者や見込み客があなたのことを
そのトピックに対する専門家と見なしてくれます。
そしてあなたのコンテンツを通して、
あなた自身の人となり、パーソナリティを知り、
あなたの専門領域について困ったときに、
あなたが真っ先に彼らの頭に浮かぶようになります。
コンテンツを読者に届けることで、
あなたに対する信頼がどんどん溜まっていきます。
そして、あんまりこういう言い方はしたくないですが、
信頼の残高が貯まるので、あなたからの売り込みに対しても、
さほど嫌悪感をもたなくなります。
実際にこちらのAnalyticsの結果をご覧ください。
広告からのLPへの流入

広告からのLPへの流入


両方共全く同じ広告文であるにも関わらず、
広告経由の人は1分ほどで離脱している一方、
オウンドメディアからのLPへの流入

オウンドメディアからのLPへの流入


オウンドメディア経由の人は
5分以上かけてじっくりと時間をかけて読んでくれているのが分かります。
もちろん、この広告を使ったプロモーションは大成功でした。

新しい見込み客を引き付け、顧客に変える

記事がどんどん溜まってきて、アクセスが増えてきたら、
次にすべきは、訪れてくれた人を顧客に変えていくこと、
つまりコンバージョンさせることです。
もしあなたのコンテンツがSNS上などでシェアされるものであるならば、
その受け皿であるあなたのサイトに
何のマーケティングの仕組みも作っていないのは、
非常にもったいない話です。
あなたの記事を読んだ見込み客が
どれだけあなた自身やあなたの商品・サービスに興味があったとしても、
その購入方法がないのであれば、見込み客は落胆します。
「記事を書いているのに売上が上がらない・・・」
と悩んでいる多くの人のビジネスには、
マーケティングシステムが存在していません。

着実に成長

成長の仕掛けが必要


マーケティングシステムというのは、
あなたがせっせと維持管理をせずとも、
ある程度自動で集客し売上をもたらしてくれる機能のことです。
そして、それこそがあなたの悩みを解消してくれるものです。

見込み客の悩みや問題を知る

この記事を読んでいるような方には、
釈迦に説法かもしれませんが、
顧客の悩みがないところには市場は存在しません。
そして、顧客の悩みを解決すればするほど、
あなたのビジネスは売上を伸ばせ、成長します。
しかも、競合は自社の商品にばかりスポットライトを当てて、
「なんでこんなに良い商品なのに顧客は買ってくれないんだろう?」
とか言っています。
であるならば、顧客の悩みを理解さえすれば、
新商品を出そうが、既存商品を改良しようが、
多額のお金をかけて広告を打とうが、
ミスや無駄はほとんどなくなります。
コンテンツマーケティングが
次世代のSEO施策と言われるのは、
まさにここです。
コンテンツをアップし、
どのキーワードや記事に顧客が反応しているのかをチェックし、
商品の改善やプロモーションの成功につなげるためです。
どんなキーワードに反応しているのか?
それこそが顧客が解決したがっている悩みです。

ベネフィットを描く

多くの人がプロモーションで失敗するのは、
顧客の悩みや問題にフォーカスを絞っていないからです。

はてな

顧客は何に悩んでいるか?


多くの失敗するプロモーションは、
自分達にフォーカスを当てています。
自分達はどれだけスゴイのか、
自分達の技術の詳細、
自分達のプログラムの中身…
正直そんなことは、見込み客は一切興味なんてなくて、
見込み客が興味あるのは「問題を解決してくれるのか否か」
その1点のみです。
私がよく打ち合わせに呼ばれて提案するのは、
「何とかして今の労働力集約型の状態を打破したい」
というところです。
確かにこれまでの時代は、
人力や根性だけで何とかなったことも多いでしょう。
しかし、それだけではもはや生きて行けなくなったのは、よくわかりますよね。
だからきっとこの記事を読んでくれているんだと思います。
分厚い電話帳みたいなリストを渡されて、
それを上から順番に舐めるように電話をかけまくる、
それで通用することもあるでしょうが、
今ではせっかく費やした時間やコストに対して、
より大きな収益をもたらしてくれるものがあるにも関わらず、
いつまでもそんな旧態依然の営業手法でいいのでしょうか。
というか、せっかく無料で使えるプラットフォームが大量にあるんだから、
それを使いこなさないというのはどうい了見ですか?
コンテンツマーケティングは、
そんな問題を吹き飛ばしてくれるのです。
あなたをクタクタに疲れることから解放してくれます。
あなたの見込み客にも同じように、
あなたのコンテンツを通して、
なぜあなたのコンテンツを見る必要があるのか、
あなたの商品・サービスを手に入れる必要があるのか、
顧客目線で伝えてあげてください。
コンテンツを書こうと思うと、
どうしても顧客目線の壁にぶつかります。
あなたの仕事は、自分語りをして喜ばれる、
タレント業ではなく、ROIを冷徹なまでに考える、
ビジネスマンなのですから。

障害を取り除く

あなたの見込み客は、自分の問題の解決策を探しています。
そのために、常にGoogleで記事を検索し、
Facebookで記事を(無意識的に)探しています。
一方、アドブロックという広告を非表示にするアプリが
広告を何としても出したいFacebookと戦争していますが、
その背景としてはユーザーの広告に対する嫌悪感が最高潮に達しているということです。
事実、Oxford BioChronometrics(オックスフォード大学発のベンチャー企業)の調査によると、
88%以上のWEB広告のクリックが、人間ではないプログラムやボットが行っていますし、
WEB上の広告を非表示にするアドブロックというツールのユーザーが2億人弱になり、
その伸び率は昨年比141%で、そのせいで無駄になる広告費は
全世界で4.7兆円になると試算されています。
なぜそのようにユーザーが広告を嫌悪するかというと、
広告は押し売りだからです。特に若い世代ほどそれが顕著です。
しかし、コンテンツは、嫌悪される広告をよそ目に、
ユーザーに歓迎されて彼らの懐に入ることができます。
なぜなら、ユーザーの役に立つことですし、
何よりユーザー自身が自分からアクセスするからです。
誰だって買わされるのは嫌です、
でも自分から買うのは皆大好きです。
コンテンツマーケティングは、
その大きなパワーになるのです。

実際に使っている姿をイメージさせる

アメリカでテレビ通販でサングラスを2,000万本以上売った
ジョセフ・シュガーマンが車の広告を書くとこうなります。

あなたが暖かな夕方に車を運転していると、
あなたの髪をそよ風が吹き抜けていくのを感じます。
その心地よさをもっと感じるため、グッとアクセルを踏み込むと、
エンジンのパワーを感じ、あなたの身体はシッカリとした硬いシートに支えられます。
そして、まさにダッシュボードの中にある美しいディスプレイをご覧ください。
それこそが我がアメリカのスポーツカーの力を感じます。

え?訳がヘタ?仕方ないね!
着目すべきは彼は車について描写していないことです。
彼がしているのは、ドライバーがこのスポーツカーを運転する時にまさに経験することです。
シュガーマンは、顧客がその商品を実際に手にした時のことを
描写することに非常に長けてマスターしていました。
それがポケット計算機やプライベートジェット、数十億円のマンションでも関係ありませんでした。
このような描写というのは、広告でも効果的に作用しますし、
コンテンツの中ではもっと効果を発揮します。
稲川淳二さんの怖い話が怖いのは、
彼が5感を刺激しているからです。
また、テレビ通販が大きな売上をもたらすのは、
実際に使用している姿をイメージできるからです。
QVCがブッチギリで上手です。
あなたのビジネスではどのように活かせそうですか?
顧客のインタビューを撮るだけでも効果的ですよ。
その時はストーリーテリングをぜひ活用してください。
セールスフォースがとても上手に行っています、
ぜひ参考にしてください。

人を採用する

正直、一部の大企業以外、人材採用には苦戦していると思います。
それは売り手市場も買い手市場も関係ありません。
一部の大企業は売り手市場、買い手市場関係なく、
学生や社会人に大人気です。
現状は、残念ながら、そこからあぶれた人達が、
次の企業を探しに行く…という流れになっています。
でも、なぜそのようになっているのか?
その原因は1つだけ、
求職者に対して企業を選ぶ基準を企業側が与えてないからです。
求職者の就職基準はいくつかありますが、
・お金
・勤務地
・福利厚生
・周りからの評判
などに大まかにまとまります。
その時、大企業に勝てる部分はあるでしょうか?
率直な話、上の条件ではほとんど勝てないでしょう。
でもどんな会社にも、大企業に絶対に負けない
キラリと光る強みが存在します。
それをコンテンツを通して、アピールするべきなのです。
例えば、ニッチ市場で天下を取っている企業は、
ものすごく安定していて、経常での利益率が10%とかだそうです。
(某銀行マンが言ってました)
他にも、常にブログでコンテンツを発信し続けている企業は嫌でも目立つので、
それだけでその企業に入りたいという人間が一定数必ず出てきます。
実際、そのように人材採用を行っている企業は、
自社のコンテンツをフィルターとして活用している、
つまり、そのコンテンツの価値観に共感する人しか面接を受けに来ないので、
ほとんど人が辞めなくなった。
その結果、採用や教育よりも、成果を出すことに集中できるようになった、と、
その企業のマネージャーが言ってました。
あなたも人材採用で悩んでいるのであれば、
コンテンツを届けましょう!

既存客のロイヤリティを高める

これは私個人、とても大事なことだと思っています。
多くの人は「集客」と言うと、新規顧客のことばかり言いますが、
既存顧客のロイヤリティこそがとっても重要です。
というか、既存顧客を大事にできない企業が
大きくなるわけじゃないじゃないですか。
コカ・コーラは、毎回新規顧客集めてるとでも?
Appleや(昔の)ソニーは、熱心な信者客を大量に生み出していましたよ。
アーティストがアーティスト活動を継続できるのは、
支えてくれるファンが居るからです。
それは野球も同じ、頑張れ阪神。
絶対にないがしろにしてはいけません。
既存顧客の満足度を高めるのもコンテンツマーケティングの役割の1つです。

新しいビジネスの種を見つける

コンテンツをどんどん増やしていけば、
集まってくる人の数が増えてくるのはさっきも言った通り。
もちろん、最初は1種類のカテゴリだけで人を集めるべきですが、
集まってくる数が増えれば、それだけ多様性も増えます。
そこであなたがあなたの顧客に「他にどういう悩みがありますか?」
とアンケートをとれば、次の商品を販売する時にリスクを極小化できるでしょう。
某広告代理店が担っている広告費の半分は、
すべてリサーチに投資されているそうです。
また、さっきも書きましたが、Googleサーチコンソールなどで、
どういうキーワードでオウンドメディアに来ているかを見るのも、
非常に効果的です。
アンケートよりも、そっちの方が正直な答えです。

SEO施策

だいたい多くのコンテンツマーケティングを推奨している人達は、
このSEO施策こそがコンテンツマーケティングの最大の役割と宣っていますが、
SEO施策を意識しすぎると、どうしてもGoogleをいかに騙くらかすか、という
テクニックの話になってきます。
当然、そうなると、誰の方向いて仕事しているかと言うと、
顧客にはお尻を向けてますよね。
でも、あなたに売上をもたらしてくれるのは?Google?
じゃないですよね。顧客ですよね。
あくまでSEO施策も最低限のことはすべきですが、
SEO施策にばかり意識を割くのは間違っています。
あくまで顧客こそ一番です、特にロイヤルカスタマーこそ。

あなたはどうでしょう?

あなたにとってコンテンツマーケティングは、
どういう役割があるでしょうか?
この記事を通じて言いたいのは、
顧客こそ最も重視されるべき存在だということです。
まぁ当たり前のことなんですけどね。
あなたはどう思いますか?
ぜひコメントしてください!

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